ホテルに居住はできる?ホテル暮らしの料金とメリット・デメリットについて - innto(イントゥ)

ホテルに居住はできる?ホテル暮らしの料金とメリット・デメリットについて

「ホテルに住んでみたい…」
豪華な居住空間での暮らしや便利なサービス付きの暮らしに憧れる人、仕事などの関係で引っ越しが多い人や出張・旅行の多い人なら、一度はそのように考えたことがあるのではないでしょうか?

今回は「ホテルやホステルに住むことができるか」という疑問への答えや、ホテルに住むことのメリットとデメリット宿泊施設などに住みたい人が留意しておくべき点について具体的に説明します。

そもそもホテルに居住はできるの?

宿泊施設であるホテルやホステルには、「泊まる」ための設備があります。ベッドはもちろん、トイレやバス(シャワー)があり、ホテルの種類やグレードによってはレストランも備わっています。定期的な室内クリーニングはあたりまえで、ランドリーサービスが提供されていることも珍しくありません。では、ホテルやホステルを「住む」ための施設として使うことはできるのでしょうか?

結論から言うと、可能です。ただし、いくつもの前提条件や注意点があるため、どのホテル・ホステルも居住施設にできるというわけではありません。

まず「ホテルに住める」ことの根拠をご説明します。ほとんどのホテルでは、居住の可否についての具体的なルールや規約を設けていません。住民票の移動を禁止したり、○○日以上の滞在をお断りしたりする、といったホテルもほとんどありません。具体的な決まりがない以上、ホテルに居住できるかどうかは本人次第といえるのです。

ただし「居住」を目的としたウィークリー/マンスリーマンションの中には、Q&Aや利用規約などで住民票の移動を禁止しているところもあります。そのため、もし住民票を移したいなら、ホテルはもちろん地元の自治体にもあらかじめ確認するとよいでしょう。実際、住民票をホテルの住所に移すことの可否は、自治体によって対応が異なるようです。

一方、現住所から住民票を移さないままホテル・ホステルに居住するという選択肢もあります。原則として住民票の作成は「住民基本台帳法」という法律で義務付けられていて、居住地が変わったら速やかに変更を届け出なくてはなりません。とはいえ異動先に居住するのが1年未満であったり、生活の拠点がこれまでと変わらなかったりする場合などは、住民票を移さなくても特に問題にならないようです。

現実問題として、ホテルに居住できるかどうかの一番のカギは「保健や税金関係のお知らせといった、行政からの連絡を受け取れるか」と、「その他個人宛の郵便や荷物を受け取れるか」の2点でしょう。もしホテルがこうしたサービスに対応しているなら、ホテルに住むことは十分に可能といえます。

家を持たず、ホテル・ホステルを転々とする「アドレスホッパー」が増えている

このところ、さまざまなメディアで「アドレスホッパー」という言葉を耳にします。アドレスホッパーというのは、決まった拠点を持たずに国内外のさまざまな場所(ホテルやホステル、知人の家など)を移動しながら生活している人たちのことです。

今までの固定概念とは大きく異なるアドレスホッパーですが、最近では「アドレスホッパー向けの宿泊施設やサービス」なども増えてきています。
このようにアドレスホッパーが注目を集めている背景には、フリーランスやリモートワークなど働き方の多様化や、個人の価値観の多様化が挙げられます。そして、アドレスホッパーになれば「家」を持たないことで光熱費や固定資産税(持ち家の場合)をカットできるのです。こうした現実的なメリットもあるため、アドレスホッパーが増えていき、それに伴い彼等を対象とした宿泊施設も増えているのです。

ただし、アドレスホッパーであっても収入があるかぎり所得税は発生します。そもそも、一般賃貸のアパートやマンションに住んでいる人であれば固定資産税も無関係なので、アドレスホッパーだからといって必ずしも節約生活できるというわけではありません。

ホテル・ホステルに居住するメリット・デメリット

当然ですが、宿泊施設に住居するにはメリットとデメリットがあります。

まずメリットとして挙げられるのは、主に以下の3点です。

・水道光熱費などの契約がいらず、それらへの支出もない
・身の回りのサービスが充実している
・安心、安全な住環境

ホテルやホステル等の宿泊施設の料金は泊数ごとなので、滞在中に使用した水や電気、インターネット回線などの使用量を別途支払う必要がありません。もちろんそうした費用も込みの宿泊費なので、費用が「安い」というより「わかりやすい」のがメリットといえるでしょう。

また、ホテルはアメニティが充実しているうえ、基本的に毎日ルームクリーニングが入ります。ホテルによっては有料でランドリーサービスを頼めたり、細やかなサポートがあるのもホテルの強みです。

そして、ホテルはとても安全性の高い居住施設といえます。なぜなら、ある程度の規模のホテルであればフロントは24時間対応で、警備も行き届いているためです。セキュリティはもちろん、「必要なときに頼れる人がいる心強さ」を感じることもできるでしょう。

一方、デメリットには以下のものがあります。

・必ずしも居住性が良いとは限らない
・食事や洗濯が不便
・コストが高い

ホテルの壁は一般の住宅と比べると薄く、廊下や隣の部屋の音が響きやすくなっています。また、建物の中は基本的に乾燥気味なため、喉を痛めてしまう人も少なくありません。ロビーや室内の照明も抑えめで、仕事をするにはあまり適さない場合もあります。

そして、ホテル住まいをしているとどうしても外食が増えます。栄養のバランスも偏りがちになるため注意が必要でしょう。洗濯についても、基本的にランドリーサービスでは下着類は預かってくれません。そのため、自分で洗うなり、なんらかの工夫が必要になります。

まとめ

今回は「ホテルやホステルに住むことができるか」というテーマを中心に、現実的に必要となる各種手続きや注意点、宿泊施設に住むことのメリットとデメリット、そして近年注目を集めているアドレスホッパーについて説明しました。
今後、暮らし方や働き方がますます多様化するにつれ、アドレスホッパーのような生き方をする人も増えてくることでしょう。この記事が、皆さんにとって最適な生活スタイルを見つけるうえでの参考になれば幸いです。

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